フィンランドの発祥のスポーツで「ホビーホース」というものがあるらしい
ご存じのかたは如何ほどおられるでしょうか
私は半世紀近く生きてきて、初めて知りました
ちなみに10年以上前、
私は英語以外の外国語で何かマイナーな言語を習いたく、
フィンランド語を少しだけカジッたことがあります
でもその時にもこのスポーツは知らなかった
というか、そこまで広く文化を知るに至るほど
長続きしなかっただけ? 苦笑
今回はショートフィルムのサイトから
この『ティーン・ホース』という映画を紹介します
*公開期間は不明↓
私はこのサムネの画像に白馬がいたので
馬の話かと思って見てしまいました
フィンランドってあるしフィンランド語が聞けるのも期待して
で、馬・・・
ぬいぐるみ・・・跨ってスキップ・・・???
これ自体が何か分からずConfu~sed
まあ主人公の女の子は可愛いし(性格はきっついですw)、
とりあえず見守っていたのですが
一向に本物の馬が出てこない
仲間が増えて4人で馬のぬいぐるみに跨って
障害飛んでる~
馬・・・最後まで出てこなかったし
?????
調べたらこれが「ホビーホース」というものだったんですね
他にも長編の映画やドキュメンタリーがあったので
またチェックしてみたいと思いますが、
とりあえず見たところ
モップの先を馬の首から上のぬいぐるみに付け替えたような道具を跨ぎ、
ハードル障害を飛んだり
あるいは馬場馬術を真似たようなステップを踏んで披露していたり
一見、これはスポーツなのか “ごっこ” なのか?
やはりよく分かりません
で、これ面白いのか?
どうやらハマっているのは10代の女の子たちみたい
正直 “お母さん世代” のおばちゃんには響かず・・・
でも馬のぬいぐるみは彼女たちのハンドメイドで
その完成度はすごく高い(コスプレオタクと通ずるものがある)
そのままぬいぐるみとして売ってたら買っちゃうかも
私も少女のころから「手芸」は好きだったから
そのころ知ってたらやっていた可能性はなくない??
いや・・・
まずはそんな上っ面なことに気をとられてしまったけど
内容的には “よそから来た転校生” ものです
主人公はフィンランドからフランスへ引っ越してきた少女で
舞台はフランス(フィンランドはチラッとだけ)
そこで孤立しながらも前向きに生きる多感な少女のお話
少女たちの日常が見れるのも面白い
それにしても「転校生=よそもの」という意識の普遍性でしょうか
どの国であろうと「異質な」ものに人間は警戒するんですね
「オタク」に対してもシカリ、
*「ホビーホースをやる人=オタク」らしい まあそうですよね
フランスの子どもの間でも
そういう “異質人” に対する「イジメ」がある
それも大胆にというか分かりやすい感じで陰湿でもある
ただ日本と違うかなーと思ったのはイジメられるほうの子
子どもたちに「芯」がある感じがしたところです
いじめられても、なんか強い
やられても負けてないっていうか
さすがそこはフランス人ぽいというか
さすが個人主義の国です
ついでに見た別のショートフィルム
『クジラは泳がない』
*公開期間不明
これも子ども同士で結構激しいイジメが出てくる
カフェテラスで周りの子たち全員が
テーブルを叩いて煽るところもあって
まあまあ怖い
私は集団心理的な行動が一番怖いと思っているので
殴り合いのシーンより恐ろしかった
(むしろ女子同士の殴り合いの光景は万国共通でなんかウケたわ)
そういえばかつて『gree / グリー』(アメリカドラマ)を見て
あっちの高校生はイジメかたが陰険かつ暴力的で
見ててメチャ不快だったなあ
音楽はドンピシャ世代で好きだったんだけど
「ああ、高校生のときアメリカ留学しなくてよかった~」と思った
まあそういう日本だって80年代の『金八先生』を見てると
子どもってほんと残酷だなーってのが分かる
発想が短絡的で野蛮で、人間の本性が出てる感じでもある
ただ自分の子どもの頃にも確かにイジメ問題はあったのに
大人になって忘れてしまってた
私の世代は『金八』でいうとシーズン3で、今ちょうど再放送を見てるけど
あんなんだったのかとショック受けまくりですわ
何かにつけ「ハラスメント」や「コンプラ」問題が付きまとう現代とは
感覚が全く違います
先生のうち一人は必ずと言っていいほど竹刀持ってたり(私の中学にもいた)、
職員室でタバコは当然吸ってるし、
というか初代の校長(赤木春恵さん)も校長室で一人煙草を燻らせてたしw
さらには水虫の薬を足に塗ってるなんて先生もいるし(このシーンを入れることが今では衝撃的)
金八は率先して下ネタ言うし
商店街には女性のヌードの看板あるし
とにかくツッコミどころが満載
でも平成時代にだって再放送なんかで『金八』シリーズは見てるはずだけど、
同じような衝撃を受けた記憶が全くない
こ、怖い・・・これをフツーに見れてたそんな自分が恐ろしい
今は嫌悪感すら覚えるのに・・・
ようやく私も昭和時代の「洗脳」からの目覚めたようです
話しは戻り・・・
人が2人以上集まれば何かしらの化学反応がおきてしまう
イジメもそのひとつ
だから無くならない
残念だけど・・・
でも自分の周りで「無くする」ことはできるから
思春期ともなれば、事が “大ごと” にもなりがちだけど
子どもたちにはあきらめないでほしい
とにかく早まったことは考えずというか、
逃げてもいいから乗り越えてほしいというか・・・
そこのところ、今回どっちの作品の主人公も
不器用ながら自分を貫いて
前向きになっていく姿が頼もしいです
最後は希望や明るい未来を想像できるところもホッとしました
ついでに、
今回は安易に「馬」と「フィンランド」につられて鑑賞したけれど
予想外に新たな世界を知ることができました
たった20分、あるいはそれ以下の作品であっても
よく見ればたくさんの発見があり、感動できる
映画って「長さ」じゃなくて「中身」が大事なんだと
改めて感じます
かといって長編映画がよくないという意味でもなく
「表現方法」が違うだけで、
どちらもそれぞれの良さや楽しみ方があるということです
以前、4時間もあるフィリピン映画をレンタルしたことがあります
日中に観たけれど、さすがに集中力が続かず睡魔が・・・
ベッドに寝っ転がってたしな~
結果、2回くらい見直すことになったけど、
一方でかなりの「没入感」を得ることができたのに気づいた
うつらうつらしているせいか半分「夢の中」にいるようで、
作品自体にBGMがほとんどなかったということもあるかもしれないけど、
4時間その世界に入りこんだ感覚です
これがほんとの “夢中” か・・・?
白黒のフィリピンの田舎の景色や
登場人物の素朴な感じ、ゆっくりとした時間の流れなど
感覚で味わったせいか、とても印象に残る映画になっているのは確か
しかし内容はよく覚えてまへん 苦笑
そして私はいつでも “うろ覚え大将” なのでタイトルすら思い出せず・・・
「フィリピン映画 4時間」で検索してヒットしました
タイトルは『立ち去った女』です
IKKOさんみたいな人が出てたのは覚えていますw
気になったらこちらも “挑戦” してみてください
■■
しかし “タイパ” 重視の昨今の若者は、
この”たった” 20分さえ「早送り」してしまうのかなあ・・・
ぜひ映画は「鑑賞」してほしい
鑑賞とは作品と向き合うことです
だからそれ相応に時間はかかるもの
冒頭だけであとは早送りで映画を見た気になって
“感想らしきもの” をいう人とか胡散臭い
あるいは早送りするのは
作品自体に引き付ける魅力がないせいだとかいう人がいたら
自分の感受性や感性を一度疑ってみたらいい
本当に駄作なのか、それとも自分のセンサーが狂っているのか
それすら「鑑賞」抜きには判断できない
作品の評価は「鑑賞」した人だけができるものだと思う
*この「できる」は「can」であり「allowed」の意味です
現代のハリウッド映画のように
CGやアニメーションなどの最新技術を見せたい作品や
エンタメ要素が高い作品であれば理屈抜きで楽しめばいい
(今となってはそこがハリウッド映画の唯一のいいところ?)
けど、その他のジャンルや国の映画は
登場人物たちの「人生」を描いていることがほとんど
そんな映画やドラマを「早送り」で見る行為は
人とじっくり向き合えない人間を作ってしまうのでは?
関わり合いを嫌い、互いを理解しようとしなくなった人類の行方は・・・
妄想好きな私は
これも人類滅亡のシナリオの1つであるとさえ感じてしまうのであった・・・
ー FIN ー