原題は「Everything is illuminated」という、同タイトルの小説を映画化した作品です
正直この邦題には全く惹かれないですよね…
邦題つけるのって難しい仕事だ
と、いつも思っているため
私はそこで見限ることなくあらすじを読むことにしています
この映画を見る決め手は舞台がウクライナということでした
ウクライナってどんな国か
日本人で知ってる人どれだけいるんでしょうかね
少なくとも私はほぼ知らない
(ウクライナって検索ワード入れると「ウクライナ 美人」って出てきますね 苦笑)
ちなみに主演は「ロード・オブ・ザ・リング」のイライジャ・ウッド
というわけで、
全く知らない役者さんでもないので見てみることにしました
内容はざっくりいうと、アメリカ人の主人公ジョナサン(イライジャ・ウッド)が、
自分のルーツを探してウクライナを旅するロードムービーといったところでしょうか
そこにユダヤ人、ウクライナ、戦争、などの要素が入ってくる
でもそういうと暗い、まじめーな作品かと思いきや
ユーモアも交じっていて
その”まじめ”とユーモアのバランスがちょうどいい
主人公はイライジャ・ウッドで、DVDのジャケットも彼の名前で売ってるのですが、
実際見てみると、アレックス役のユージン・ハッツのほうがナイスです
映像も美しく興味深い風景が見られ
ロマっぽい音楽も印象的でオシャレな感じ~
とりあえずそれだけでもおススメではあります
そしてこれは映画作品でフィクション扱いにはなりますが、
体験者のドキュメンタリーを見ているようです
ただ私としては世界大戦の映画といえばドイツかポーランド、
あるいはアメリカ、日本といった国の話が主で、
ロシアやそのほかのヨーロッパの国のことにはほとんど知らない状態
正直この映画でも、肝心な戦争絡みの場面にはピンとこない…だったんですが
最近はYoutubeで過去の報道番組などの戦争関連特集なども見ることができますが、
とても興味深い内容がたくさんありますね
特に戦争の最前線に行って生き残った人本人のインタビューや
満州へ行っていた人の悲惨な体験、シベリア抑留など、
私が子供の頃(昭和後期)に勉強した内容よりもっと(おそらく)正確で
もっと具体的な事実を語ってくれるドキュメンタリーはとても興味深く
見まくっております
マイブームです
で、その中のとある番組で
満州から強制労働でウクライナへ連れていかれたという男性のインタビューがあり、
ウクライナの収容所では現場の監督が励ましの声をかけてくれ嬉しかったという話をしておられました
そのウクライナ人の現場監督者のお父さんは、
かつて日露戦争で日本に抑留された際、日本人によくしてもらったからだそうです
あ、ウクライナ!
で、で、この「僕の大事なコレクション」を思い出すという(笑)
そして偶然にも私の中でちょっとだけ「Illuminate」された感じがしたんです
あのアレックスのおじいさんの体験…
私にはイマイチ不可解だったあのおじいさんに起きた事件
やはり私が見まくったようなドキュメンタリーからの知識がなければ
ひょっとしたらこの映画を十分楽しめないままだったかもしれません
Youtube、見ててよかったです
子供の頃は、原爆の被害者の話は学校でも学んだし
TVや映画、小説などの作品も多い
けど、ほぼ被害者視点の話ばかり
でも冷静に考えてみれば
日本は原爆に関しては被害国ではあるけど
それ以前に戦争の加害国でもあったことに気づきますよね
戦争に参加せざるを得なかった国民は(敵味方関係なくですが)
みな戦争の被害者とは言えます
でも国としては侵略側だったのが事実です
加害国としてやってきたこともちゃんと知りたいものです
いわゆる戦争の「語り部」という人たちは
戦後80年にもなればこれからいなくなってしまうのが現実
私も人生折り返してしまった…
とにかくあの時代に何があったかを知りたい気持ちが強くなる昨今です
これからも映画やドキュメンタリーを通してでも
「Everything is illuminated」になればいいなー
個人的には死ぬまでにスッキリしたいし
全てが明らかになって多くの人がそこから学べれば
ひいては人類のため、
さらには地球のためにもなると思うので…
(大きなこと言っちゃいました~)
とにかくこの映画は登場人物は少ないけど、みんな魅力的でした
見たら誰かに教えたくなる作品ではないかと思います
ではまた別の作品にて!